AIでブログ記事を自動生成するツールを作って没にした理由

AI・Webツール

AIでブログ記事を自動生成するツールを作りました。そして没にしました。

素材を放り込むと、SEO対策済みの記事になり、価値を採点して、WordPressの下書きに保存される。そこまでは実際に動きました。画像のアップロードも通りました。それでも、使い続けるほど記事が出てこなくなり、最後は「これは失敗」と判断しました。

この記事は、なぜ没になったのかの記録です。同じものを作ろうとしている人の、時間の節約になれば幸いです。

この記事のポイント

  • ツール自体は完成した。素材の分析、質問、執筆、採点、WordPressへの下書き保存まで動いた
  • 没にした理由は性能ではなく設計。「質を守る仕組み」が、記事を書かせない仕組みになった
  • 一番の理由は「既存のチャットAIでいいじゃん」。そのほうが簡単で、質も高く、没も出ない
  • 作っている途中で、ブログというジャンル自体がオワコン気味だとも気づいた

作ったもの:素材を入れるとWordPressの下書きになるアプリ

作ったのは、自分のPCで動く小さなアプリです。名前は「BlogMaker」にしました。

やりたかったことは単純です。ClaudeやChatGPTとの壁打ちログ、メモ、画像、リンクを入れる。あとはAIが記事にして、SEOを整えて、公開する価値があるかを点数で教えてくれる。

工程やること
分析素材を要約し、記事の軸とキーワードを決める
質問足りない点を筆者に聞く
執筆見出し、本文、メタ説明、FAQを書く
採点100点満点で評価する。70点以上で投稿候補
保存画像、カテゴリ、タグ、SEO設定ごとWordPressの下書きに保存

AIは切り替えられるようにしました。Claude Code、Codex(ChatGPTのプラン)、ローカルで動くOllama、各社のAPIです。同じ素材を複数のAIに書かせて、比べることもできます。

きっかけは、Google AdSenseの審査に「有用性の低いコンテンツ」で落ちたことでした。質の低い記事を出さないために、採点機能を真ん中に置きました。これが、あとで自分の首を絞めます。

一番の理由:既存のチャットAIでいいじゃん、となった

先に結論を書きます。没にした一番の理由は、「既存のチャットでいいじゃん」となったことです。

理由は3つあります。

  • 生成した記事が、高品質でもなかった。 工程をいくつも重ねたわりに、出てくる記事は特別よくありませんでした
  • 要約なら、既存のチャットに投げたほうが有用で簡単。 ChatGPTやClaudeにそのまま渡せば、すぐにまとまります。点数が足りないからと没にされることもありません
  • リソースをいたずらに浪費する。 分析、質問、採点、書き直しと、AIを何度も呼びます。そのぶん使用量だけが減っていきました
自作ツール既存のチャットAIに直接頼む
手間素材を入れ、質問に答え、採点を待つ貼って「記事にして」と頼むだけ
記事の質高品質でもないこちらのほうが有用
没点数が足りないと止まる出ない
AIの使用量1本で何度も呼ぶ1回で済む

つまり、AIの性能の問題ではありません。設計の問題です。すでに十分よく出来ている道具の上に、手間と関門だけを足してしまいました。

ここから先は、その設計のどこが悪かったのかを、細かく5つに分けて書きます。

没にした理由1:採点が厳しくて、記事にできるネタが減った

最初のうちは、採点はよく働いていました。ただの雑記を入れたら55点で、「テーマ全体として没」という判定でした。これは正しい判定です。

問題は、その先です。使い続けて出てきた感想は、これでした。

「何でもかんでも記事にすることはできなくなりますね。チェックが厳しい。」

ブログは、毎回80点のネタがあるわけではありません。ボーダーラインのネタを、どうにか記事の形にするのが日常です。ところが採点は、そのボーダーラインのネタを一番きびしく止めます。

さらに、採点の中身にも無理がありました。「回収率」のような、誰でも知っている言葉の一般的な説明まで、「筆者が言っていないことを書いた」として捏造あつかいになったのです。周知の事実を捏造と言われては、記事になりません。

没にした理由2:質問が終わらず、答えるほど点数が下がった

点数が足りないと、AIは筆者に質問をします。独自の体験や判断を引き出すためです。仕組みとしては正しいはずでした。

実際に起きたのは、次の3つです。

  • 言い方を変えただけの、同じ質問が何度も出る
  • 質問に答えるたびに、新しい粗を見つけて点数を下げてくる
  • 70点を超えても、80点でも、執筆に進まない(これは単純な不具合でした)

最初から高得点の素材でも、ダメ出しから始まります。突っ込み自体は歓迎です。しかし、足を引っ張る方向にしか進みませんでした。

もう一つ、体験の重視が行きすぎていました。「モデルを作りました。こういう仕様です。」という解説記事にまで、「そのとき何を感じましたか」と聞いてきます。仕様の説明に、感想は要りません。

没にした理由3:書き直すたびに記事の質が落ちた

点数が足りない記事は、AIが自動で書き直す設計でした。採点して、直して、また採点する流れです。

これが逆効果でした。使用量を節約するため、途中の工程には軽いAIを使っていました。その軽いAIが、何度も記事を書き直します。書き直すたびに、粗が目立っていきました。

人間の編集でも同じことが起きます。腕のいい書き手の原稿を、慣れていない人が何度も直すと、元より悪くなります。それを自動で繰り返していたわけです。

没にした理由4:AIの使用量が想像以上に重かった

分析、質問、執筆、採点、書き直し。1本の記事のために、AIを何度も呼びます。素材を少し足すだけで、また最初からやり直しです。

ChatGPTのプランで動くCodexは、すぐに使用量の上限に当たりました。ふだんの相談と同じ枠を使うので、記事を数本試しただけで、ほかの作業まで止まります。

「ブログの生成なら、そんなに使わないだろう」という最初の見込みは、外れました。

没にした理由5:「1ページで完結」と「詳細はリンク先」が両立しなかった

最後に引っかかったのは、SEOの考え方そのものです。

書きたかったのは、短い解説記事でした。予想モデルはここを重視しています。回収率はリンク先の通りです。詳しくはリンク先をどうぞ。それで済む内容です。

ところがツールは、1ページで全部を説明させようとします。過去の記事もリンク先の中身も見ていないので、毎回ゼロから前提を書こうとします。足りない部分は、筆者への質問になります。

サイト全体で見れば、すでに書いてあることです。それでも1記事ごとに完結を求めるかぎり、短い記事は「情報不足」と判定され続けます。

もう一つ気づいたこと:ブログというジャンルがオワコン気味

ツールとは別に、作りながら気づいたことがあります。ブログというジャンル自体が、オワコン気味だということです。

ブログには、AdSenseという基準があります。その基準に合わせて記事を整えるのは、正直しんどい作業でした。それを自動化しようとして、このツールを作ったわけです。しかし、苦労して自動化する先のジャンルが下り坂なら、力を入れる場所が違います。

同じ仕組みを使うなら、動画の台本や、キャラクターの掛け合いを作るほうが向いているかもしれません。今はそう考えています。

良かったところ:SEO対策だけはめっちゃ有能

没にしたツールですが、良かったところもあります。SEO対策は、きっちりやってくれました。そこはめっちゃ有能です。

タイトルの長さ、メタ説明、キーフレーズ、見出しの構成、内部リンク、よくある質問。自分でやると面倒で、つい後回しにする部分です。それを毎回、抜けなく整えて、WordPressのSEO設定にまで入れてくれました。

記事の中身を書かせると「既存のチャットでいいじゃん」となります。しかし、書いた記事のSEOを整える作業に限れば、十分に役に立ちました。

結局、何が残ったか

改良は重ねました。同じ質問を出さない。点数を下げない。記事の種類によって聞くことを変える。そして最後に付けたのが「シンプルモード」です。

シンプルモードは、素材を渡して1回だけ書かせます。AIの採点も、自動の書き直しもありません。機械的なSEOチェックだけが残ります。

これが一番まともに動きました。そして、ここで気づきます。それは、ChatGPTやClaudeに直接「記事にして」と頼むのと、ほとんど同じです。

分かったことを、表にまとめます。

やろうとしたこと実際に起きたこと
採点で質を守るボーダーラインのネタが全部止まった
質問で独自性を引き出す同じ質問が続き、答えるほど減点された
自動で書き直して点数を上げる書き直すたびに粗が増えた
軽いAIで使用量を節約する呼ぶ回数が多く、結局すぐ上限に当たった
1記事ずつSEOを満点にする短い解説記事が書けなくなった

採点の考え方そのものは、今でも間違っていないと思っています。ただの雑記を55点で止めたのは、正しい働きでした。失敗したのは、採点を「書く前の関門」にしたことです。関門が増えるほど、何も出てこなくなりました。

よくある質問

AIでブログ記事を自動生成すること自体は、できますか?

できます。素材を渡して記事にするところまでは、今のAIなら1回で形になります。難しいのは「公開する価値があるか」を自動で判定する部分でした。

採点機能は、付けないほうがいいですか?

書いたあとの参考として見るなら役に立ちます。点数が足りないと先に進めない作りにすると、今回のように記事が出てこなくなります。

ローカルのAI(Ollama)なら、使用量の問題は解決しますか?

回数の制限はなくなります。ただし、書き直すたびに質が落ちる問題は、軽いAIほど強く出ます。今回の失敗の原因は、使用量よりも工程の多さでした。

このツールは公開しますか?

没案件なので、公開の予定はありません。今後は、同じ仕組みを別の用途に回せないかを考えます。

まとめ

AIでブログを自動生成するツールは、動くところまで作れました。没にした理由は、AIの性能ではなく設計です。既存のチャットAIに頼めば済むことに、手間と関門を足してしまいました。

  • 記事にするだけなら、既存のチャットAIに直接頼むのが一番早い
  • 採点は、書く前の関門にしない
  • AIに何度も書き直させない。書くのは1回、直すのは人間
  • 短い記事は短いままでいい。詳細はリンク先に任せる

ものぐさな管理人としては、丸投げで全部終わるのが理想でした。今回は、丸投げする仕組みを作るほうが、ずっと手間でした。

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