無料のブラウザゲーム『競走馬生産牧場シミュレータ』のプレイガイドです。遊び方の基本はゲームの仕様と遊び方の解説記事にまとめたので、このページでは一歩踏み込んで、「どうすると牧場が破綻するのか」を実際のプレイの数字で念入りに解説します。
このゲームは、純資産が0円未満になるとゲームオーバー(廃業)です。作者が機械的な方針で遊ばせた検証では、多くのプレイが10年以内に廃業しました。ただし、廃業の仕方にははっきりした「型」があります。型を知っていれば、ほとんどの破綻は避けられます。
このページで分かること
- 最も成績の良かった方針(良血の牝馬1頭)の10年間の資金の動きと「資金の谷」
- 実際に廃業したプレイの6つの型と、その数字
- 破綻が近づいたときのサインと、立て直しの手順
- 序盤10年のおすすめの進め方(牝馬はパメラHCで後継に、牡馬は高く売る)
※数字は作者の検証プレイ(初期資金3,000万円・同じ条件の比較)の一例です。ゲームは毎回ランダムなので、同じ方針でも結果は変わります。登場する馬・人物はすべて架空です。
- 目次
- 1. まず押さえる:破綻の条件と「お金が入るまでの時間」
- 2. 生き残ったプレイの10年間(お手本の数字)
- 3. 破綻パターン1:一発払いの連打(人気種牡馬)
- 4. 破綻パターン2:新種牡馬への全賭け
- 5. 破綻パターン3:無料種牡馬の泥沼
- 6. 破綻パターン4:育成後売却の資金切れ
- 7. 破綻パターン5:開業資金を牝馬に使い切る
- 8. 破綻パターン6:じわじわ型(売れ残り・頭数・事故)
- 9. 破綻のサイン チェックリスト
- 10. 資金がピンチのときの立て直し方
- 11. 序盤10年のおすすめの進め方
- 12. 資金に余裕ができたら:勝負のかけ方
- 13. よくある質問
- まとめ:破綻の型を知れば、牧場は潰れない
- 制作者情報・ご意見募集
目次
- 1. まず押さえる:破綻の条件と「お金が入るまでの時間」
- 2. 生き残ったプレイの10年間(お手本の数字)
- 3. 破綻パターン1:一発払いの連打(人気種牡馬)
- 4. 破綻パターン2:新種牡馬への全賭け
- 5. 破綻パターン3:無料種牡馬の泥沼
- 6. 破綻パターン4:育成後売却の資金切れ
- 7. 破綻パターン5:開業資金を牝馬に使い切る
- 8. 破綻パターン6:じわじわ型(売れ残り・頭数・事故)
- 9. 破綻のサイン チェックリスト
- 10. 資金がピンチのときの立て直し方
- 11. 序盤10年のおすすめの進め方
- 12. 資金に余裕ができたら:勝負のかけ方
- 13. よくある質問
1. まず押さえる:破綻の条件と「お金が入るまでの時間」
ゲームオーバーは「純資産」で決まる
現金がマイナスになっても、まだ終わりではありません。ゲームオーバーになるのは、純資産(現金+所有している馬の資産評価額)が0円未満になったときです。
ここで大事なのが、馬の資産評価額は「手放すときの安い値段」だということです。
- 繁殖牝馬:繁殖牝馬セールでの見込み額の80%(受胎中なら、払った種付料の3分の1を上乗せ)
- 当歳・育成馬:家畜セールの基準額か、これまでにかかった原価の30%の、高いほう
つまり、払ったお金のほとんどは、馬の評価額としては戻ってこないのです。1,000万円の種付料を払っても、受胎中の資産として数えられるのは約333万円。仔馬が生まれても、育成中の評価額は原価の30%です。お金を使うと、純資産はその分だけ確実に減ります。
売上が入るまで、最短でも1年半
| 売り方 | 種付けから最初の売上まで |
|---|---|
| ブリーダーズセール(当歳8月) | 約1年半 |
| 選抜セール・即売会(1歳8〜9月) | 約2年半 |
| トレーニングセール(2歳4月) | 約3年 |
その間も、維持費(1頭あたり月10万円)・種付料・育成費は毎月出ていきます。破綻の大半は、「売上が入る前に、お金を使いすぎた」ことで起こります。これを頭に入れたうえで、実際の数字を見ていきましょう。
2. 生き残ったプレイの10年間(お手本の数字)
まずは、検証で最も成績の良かった方針です。合言葉は「安い牝馬2頭より、良血の牝馬1頭」。しっかり値段が付く馬だけを作って、高く売ります。
- 繁殖牝馬は1頭だけ:母系の評価が高い(A・B)牝馬を、1,500万円以内で。初期資金の半分ほどを残す
- 種牡馬は種付料500万円前後(300万〜700万円)で、産駒評判(実績評価)の高い馬。1,000万円以上の一発払いは使わない
- 売り方は選抜セールが本命:1歳8月の選抜セールに出し、売れなければ即売会、それでもだめならローカルセール
- 牝馬には保険、仔馬は鑑定
実際のプレイ:母系Aの牝馬1頭(1,450万円)から
| 年 | 年末の現金 | 純資産 | その年の収支 | 主な出来事 |
|---|---|---|---|---|
| 開始 | 1,550万円 | — | — | 母系Aの13歳の牝馬を1,450万円で購入 |
| 1年目 | 765万円 | 1,706万円 | −2,235万円 | 種付料610万円の種牡馬を付ける |
| 2年目 | −59万円 | 1,113万円 | −823万円 | 現金が一度マイナスに。純資産はプラスなので続行 |
| 3年目 | 1,777万円 | 2,736万円 | +1,836万円 | 最初の仔が選抜セールで2,400万円 |
| 4年目 | 3,994万円 | 4,902万円 | +2,217万円 | 選抜セールで3,200万円 |
| 5年目 | 3,210万円 | 4,337万円 | −783万円 | 売る馬がいない年(前の年が不受胎) |
| 6年目 | 3,423万円 | 4,597万円 | +213万円 | 選抜で売れ残り、即売会で1,450万円 |
| 8年目 | 9,566万円 | 9,983万円 | +4,582万円 | 選抜セールで5,900万円 |
| 10年目 | 1億5,249万円 | 1億5,433万円 | +5,947万円 | 選抜セールで6,600万円 |
同じ条件で6回遊ばせると、10年後の純資産の中央値は約1億5,400万円。初期資金の5倍です。廃業は6回中1回(4年目)でした。売れた馬1頭の値段の中央値は3,200万円。生産頭数は少なくても、1頭で年間の費用をまかなえる馬を作るのが、この方針の強みです。
「安い牝馬2頭」と比べると
| 方針(6回の検証) | 10年後の純資産(中央値) | 廃業 | 1頭の売値(中央値) |
|---|---|---|---|
| 良血1頭 × 種付料300万〜700万円 × 選抜→即売 | 1億5,433万円 | 1/6 | 3,200万円 |
| 安い牝馬2頭 × 種付料200万円以下 × 選抜→即売 | 9,545万円 | 2/6 | 770万円 |
| 安い牝馬2頭 × 種付料200万円以下 × 即売のみ | 5,561万円 | 1/6 | 880万円 |
安い牝馬2頭の方針でも生き残ることはできますが、1頭あたりの売値が低く、維持費(1頭あたり月10万円)を引くと手元に残るお金は多くありません。良血1頭なら、維持費は半分以下で、売れる馬は高く売れます。
それでも「資金の谷」はある
この方針でも、最初の2年は赤字で、例のプレイでは2年目に現金が一度マイナスになりました。最初の仔が売れるのは3年目の8月。それまでは、1頭分の種付料と維持費を払い続けることになります。牝馬を買ったあとに、2〜3年分の種付料と維持費が払える現金を残しておくのが条件です。
もうひとつの弱点は、牝馬が1頭だけだと、外れの年がそのまま響くことです。不受胎で仔が生まれない年や、仔が審査に落ちて安くしか売れない年は、その年の売上がほぼゼロになります。廃業した1回も、最初の数頭が振るわなかったケースでした。
「リスク分散」で安い牝馬を増やす意味はない
「1頭だと怖いから、安い牝馬を何頭かそろえて分散しよう」と考えがちですが、このゲームではあまり意味がありません。繁殖牝馬の事故死は年2%程度とまれで、保険を掛けておけば評価額の70%が戻ります。外れの年を生むのは、事故よりも不受胎と仔の出来です。安い牝馬を増やしても、値段の付かない仔と維持費が増えるだけで、外れの年の穴は埋まりません。
頭数を増やすなら、数ではなく質で。良血の牝馬を保険付きで1頭に集中し、増やすときも良血を増やすのが正解です。いちばん効率が良いのは、次の章で紹介する「生まれた牝馬をパメラHCに出して、後継として戻してもらう」方法です。
3. 破綻パターン1:一発払いの連打(人気種牡馬)
最も速く、最も多い破綻がこれです。検証では、人気種牡馬ばかり使う方針は、5回中5回とも1〜2年目に廃業しました。
実際のプレイ:1年目の2月、種付けの直後に廃業
先ほどと同じ牝馬2頭(400万円・390万円)に、その時点で最も人気のある種牡馬(種付料2,210万円・一発払い)を付けました。結果は次のとおりです。
- 開始時の現金:2,210万円
- 1年目2月に払った種付料:2,210万円 × 2頭 = 4,420万円
- 2頭目の種付けを確定した直後に、現金 −2,232万円、純資産 −1,632万円 → その場でゲームオーバー
なぜ一瞬で終わったのか
種付料1,000万円以上の種牡馬は、すべて一発払いです。種付けのたびに料金を払い、不受胎でも返金されません。受胎率は7割前後なので、3割ほどは外れます。外れたら同じシーズンにもう一度挑戦できますが、そのたびにまた全額を払います。
このプレイでは、1頭分の種付料だけで開始時の現金(2,210万円)を使い切り、2頭目の分で現金が大きくマイナスになりました。一発払いの種付料は、払った瞬間に純資産から消えます(受胎が確認されるまでは資産にも数えられません)。純資産の判定は取引の直後に行われるので、2頭目の種付けボタンを押した瞬間にゲームオーバーです。仮に1頭だけで止めていても、不受胎で再挑戦すれば、また2,210万円を払うことになります。
避け方
- 一発払いの種付料は、払った瞬間に純資産から消えると考える。付ける前に「この料金を払っても純資産がプラスか」を収支タブで確かめる
- 一発払いの種牡馬を付けるときは、「3回とも不受胎でも純資産がプラス」の範囲にとどめる
- 不受胎だったら、高い種牡馬での再挑戦はいったん止めて、受胎条件の種牡馬に切り替える
- 開業直後(1〜4年目の資金の谷)には、1,000万円以上の種牡馬は使わない
4. 破綻パターン2:新種牡馬への全賭け
新種牡馬は「期待の新種牡馬」と紹介され、評判も高めです。種付料は数百万円から1,000万円前後で、1,000万円未満なら受胎したときだけ払う受胎条件です。しかし、産駒がデビューするまで本当の実力は誰にも分かりません。検証では、新種牡馬ばかり使う方針は5回中5回とも2〜4年目に廃業しました。
実際のプレイ:2年目の4月に廃業
| 時点 | 現金 | 純資産 | その年の種付料 |
|---|---|---|---|
| 1年目の年末 | −36万円 | 1,210万円 | 1,980万円(990万円 × 2頭) |
| 2年目の4月(終了) | −2,003万円 | −125万円 | 1,840万円(920万円 × 2頭) |
1年目で現金はほぼゼロ。2年目の春、最初の仔が生まれたばかりのところで、次の世代の種付料(受胎が確認されて支払い)でとどめを刺されました。最初の売上(2年半後)を迎える前に、2世代分の種付料を払ってしまうのが、この型の特徴です。
さらに、新種牡馬の評価は、産駒がデビューした年に大きく動きます。期待外れなら評価が一気に下がり(ゲーム内でも「手のひら返し」が起きます)、その種牡馬の産駒は売値も下がります。新種牡馬は1頭だけ試す、くらいがちょうどいい付き合い方です。
5. 破綻パターン3:無料種牡馬の泥沼
「種付料がかからないなら、無料の種牡馬で量産すればいい」——そう考えると、ゆっくり、しかし確実に沈みます。検証では、無料種牡馬中心の方針は5回中5回とも5〜10年目に廃業しました。
実際のプレイ:6年目の4月に廃業
| 年 | 年末の現金 | 純資産 | 維持費 | 売上(売れた価格) |
|---|---|---|---|---|
| 1年目 | 1,944万円 | 2,596万円 | 240万円 | 0円 |
| 2年目 | 1,435万円 | 2,142万円 | 480万円 | 0円 |
| 3年目 | 814万円 | 1,416万円 | 660万円 | 170万円(95万円・75万円) |
| 4年目 | 234万円 | 834万円 | 660万円 | 210万円(130万円・80万円) |
| 5年目 | −413万円 | 93万円 | 660万円 | 140万円(60万円・80万円) |
| 6年目(4月に終了) | −577万円 | −11万円 | 160万円 | 0円 |
種付料は0円でも、維持費は年660万円かかりました。それに対して、産駒の売値は60〜130万円。売れ残りや落選も毎年2回ありました。1頭売るごとに数百万円の赤字が出る構造なので、続ければ続けるほど資金が減ります。
無料の種牡馬は、市場では無名の父と見なされ、産駒は大きく買いたたかれます。1頭の仔馬は、受胎中の母の維持費と、売れるまでの1年半の維持費だけで、およそ300万円近くかかります。「売値が原価を超えるか」を基準にすると、無料種牡馬はほぼ必ず赤字です。
避け方
- 安く済ませたいなら、無料ではなく種付料200万円以下で実績(産駒評判・勝上率)のある種牡馬を選ぶ
- 種付料の安さより、「1頭あたりの原価に対して、いくらで売れそうか」で考える
- 鑑定で「100万円に届くかどうか」と言われたら、その母と父の組み合わせは見直しのサイン
6. 破綻パターン4:育成後売却の資金切れ
2歳4月のトレーニングセールは、育成の成果が評価されるセールです。作者が調べたところ、実際に出品した馬の落札額の中央値は約1,700万円で、原価(約660万円)を大きく上回っていました。1頭ごとには、むしろ儲かる売り方です。それなのに、検証ではほぼ全滅しました。
実際のプレイ:4年目の10月に廃業(外部育成)
| 年 | 年末の現金 | 純資産 | 育成費 | 売上 |
|---|---|---|---|---|
| 1年目 | 1,604万円 | 2,358万円 | 0円 | 0円 |
| 2年目 | 755万円 | 1,639万円 | 0円 | 0円 |
| 3年目 | −462万円 | 664万円 | 160万円 | 0円 |
| 4年目(10月に終了) | −1,105万円 | −68万円 | 180万円 | 678万円(最初の売上) |
方針は「生き残ったプレイ」と同じ(安い牝馬2頭・安価な実力種牡馬)で、売り方だけを変えました。違いは、最初の売上が入るのが4年目の4月だったことです。その間に育成費と維持費を払い続け、3年目には現金がマイナスに。育成中の馬は原価の30%しか資産に数えられないので、最初の売上が入った年の10月に純資産がマイナスになりました。
育成後売却は、資金に余裕のある人向けのルートです。最初の数年は即売会などで資金を作り、余裕ができてから一部の馬を育成に回すのが安全です。
7. 破綻パターン5:開業資金を牝馬に使い切る
「良い仔を産ませるには良い母から」と、最初から高めの繁殖牝馬を買いそろえると、ここでも資金の谷に落ちます。
実際のプレイ:3年目の1月に廃業
- 購入した牝馬:1,050万円・980万円・810万円の3頭(合計2,840万円)
- 開始時の現金:160万円
- 1年目末:現金 −792万円、純資産 1,019万円
- 3年目の1月:純資産 −106万円 → ゲームオーバー(最初の売上が入る前)
種牡馬は種付料170万円の実力種牡馬で、高い種付けはしていません。それでも、牝馬3頭の維持費と種付料を払う現金が、最初からほとんど残っていなかったため、売上が入る前に力尽きました。繁殖牝馬の資産評価額は「繁殖セールの見込みの80%」なので、買った値段よりも低く数えられます。牝馬を買うと、その瞬間に純資産は少し減るのです。
避け方
- 開業時の牝馬は良血を1頭だけ。購入は初期資金の半分程度(1,500万円以内)までにして、残りを2〜3年分の種付料と維持費として残す
- 2頭目は、売上が入り始めてから。安い牝馬を数で集めるより、値段が付く牝馬を1頭ずつ増やす
- 数千万円の名牝(母系S)は魅力的だが、資金の谷を越えてからでも遅くない
8. 破綻パターン6:じわじわ型(売れ残り・頭数・事故)
派手な失敗をしなくても、小さな損が積み重なって沈むこともあります。
売れ残り・落選の参加費
セールの参加費は、審査に落ちても、売れ残っても戻りません。選抜セールは100万円、セレブセールは300万円です。1頭がセールに出られるのは生涯2回なので、2回とも失敗すると、参加費だけ払って家畜セール行き、ということもあります。特に選抜セールは、馬体バランスが悪い馬や育成中に休養が続いた馬に厳しく、欠点のある馬が審査を通る確率はぐっと下がります。出品前に、セール一覧の「審査の見込み」と欠点の表示を必ず確認しましょう。
頭数の増やしすぎ
維持費は、繁殖牝馬にも仔馬にも、1頭あたり月10万円かかります。牝馬を1頭増やすと、その牝馬と毎年生まれる仔馬の分で、維持費は年に240〜360万円ほど増えます。売れる見込みが立たないまま頭数を増やすと、固定費だけが重くなります。
事故と無保険
繁殖牝馬は年2%程度の確率で事故死し、受胎中ならお腹の仔も失います。数千万円の牝馬を無保険で失うと、その評価額がそのまま純資産から消えます。保険の掛け金は評価額の年3%で、事故のときは評価額の70%が戻ります。高価な牝馬ほど保険の意味は大きくなります。
9. 破綻のサイン チェックリスト
次のどれかに当てはまったら、危険信号です。収支タブの「純資産」の内訳と、年度別の収支で確認しましょう。
- □ 開業から2年以内に、現金が初期資金の3分の1を切った
- □ 純資産が、所有馬の資産評価額より小さい(=現金がマイナス)
- □ 一発払いの種付料が、今の現金より高い(または、払うと純資産がマイナスになる)
- □ 一発払いの種牡馬で不受胎になったのに、同じ種牡馬で再挑戦しようとしている
- □ 2世代以上続けて、売上より種付料と維持費のほうが多い
- □ 売れた価格が、その馬の原価を下回る年が続いている
- □ 売れ残り・審査落選が毎年起きている
- □ 最初の売上が入る前に、繁殖牝馬を3頭以上に増やした
- □ 高価な繁殖牝馬に保険を掛けていない
10. 資金がピンチのときの立て直し方
純資産が減ってきたら、次の順番で手を打ちます。上ほど影響が小さく、下ほど牧場の将来に響く手です。
- 高い種付けを止める:一発払いの種牡馬はやめ、受胎条件で種付料の安い、実績のある種牡馬に切り替えます。受胎条件なら、不受胎のときは払わずに済みます
- 売り方を早める:育成後売却の予定だった馬を、即売会や当歳のブリーダーズセールに回し、現金化を早めます
- 審査の厳しいセールを避ける:欠点のある馬は、参加費の安い即売会へ。落選で参加費を捨てない
- 種付けを1シーズン休む牝馬を作る:高齢の牝馬や、産駒が振るわない牝馬は、種付けを見送るだけでも翌年の費用が減ります
- 繁殖牝馬を手放す:12月の繁殖牝馬セールで、高齢の牝馬や産駒の成績が悪い牝馬を売ります。受胎中の牝馬は少し高く売れます
- 家畜セールで整理する:売れる見込みのない馬は、維持費がかさむ前に家畜セールへ。いつでも出せて、出品回数も使いません
注意したいのは、手放すほど資産評価額は現金に変わるだけで、純資産そのものは増えないことです。立て直しの本当の効き目は、「この先の支出を減らすこと」にあります。資金の谷では、支出を絞って最初の売上まで持ちこたえるのが基本です。
11. 序盤10年のおすすめの進め方
検証で最も成績の良かった「良血1頭」の方針をもとに、序盤の進め方の一例を紹介します。
1年目:良血の牝馬を1頭だけ
- 1月に、牝馬市場で母系の評価が高い(A・B)牝馬を1頭買う。予算は1,500万円以内。市場の並べ替えで「母系評価順」を使うと探しやすい
- 牝馬には保険を掛けておく(評価額の年3%。万一のときは70%が戻る)
- 2月から種付け。種付料300万〜700万円で、産駒評判・勝上率の高い種牡馬を選ぶ。1,000万円未満なら受胎条件なので、不受胎のときは払わずに済む。種牡馬一覧の絞り込みで「500万円まで」「1,000万円まで」を使うと探しやすい
- 配合理論の「相性」がA以上の組み合わせを優先する。「ドボン注意」は避ける
2〜3年目:最初の1頭を高く売る
- 仔馬が生まれたら、当歳8月と1歳4月に鑑定(1頭1万円)
- 本命は1歳8月の選抜セール。セール一覧の審査の見込みに欠点(馬体バランス・足元の不安)が出ていなければ挑戦する
- 選抜で売れなかったら、翌月の即売会へ。欠点がある馬は最初から即売会へ
- 現金が一時的にマイナスになっても、純資産がプラスなら慌てない。この時期に頭数を増やしたり、高い種付けをしたりしない
分かれ道:牝馬なら後継、牡馬なら高く売る
良血の牝馬から生まれる仔は、性別で使い道を分けるのがコツです。
- 牡馬が生まれたら:選抜セールを本命に、高く売る。牧場の現金を作る役
- 牝馬が生まれたら:1歳6月にパメラHCへ申し込む。採用されればその場で売却され(売値は即売会の相場の8割ほど)、競走生活を終えると、優遇された条件で牧場に戻ってきます。良血の母から生まれた牝馬は、そのまま次の世代の繁殖牝馬になります
パメラHCは、欠点の少ないまとまった牝馬を採用するクラブです。体質や気性に目立った弱点がないことが大切で、採用されるのは申し込んだ牝馬の半分ほどでした。採用されなかった牝馬は、そのまま選抜セールや即売会で売れます。申込は1回だけで、費用はかかりません。
作者の検証では、牝馬をパメラHCに出して買い戻す方針は、10年目までは牝馬も売る方針をやや下回りました(純資産の中央値 約1億3,700万円 対 約1億5,400万円)。牝馬を売らない分、序盤の売上が少ないからです。しかし15年目には約3億8,100万円と、牝馬も売る方針(約2億100万円)の約1.9倍になりました。繁殖牝馬は、市場で買い足さずに1頭から4頭へ増えています。良い母から良い娘へと牝系をつなげることで、値段の付く仔を産める牝馬が、自然に増えていくのです。
つまり、牝馬の後継が生まれるか、高く売れる牡馬が生まれるかで、牧場の進み方は分かれます。どちらが生まれても次の一手がある。それが「いい馬しか作らない」方針の強さです。
4〜10年目:繁殖牝馬を増やす
- パメラHCに出した牝馬が戻ってきたら、繁殖牝馬として迎える(保険も掛ける)。これが2頭目、3頭目になる
- 戻ってくるまで待てないほど不受胎が続くなら、資金の範囲で2頭目の良血牝馬を市場で買う。牝馬が1頭だと、不受胎の年に売上が途切れるため
- 種付料は引き続き300万〜700万円の実績ある種牡馬が基本。勝負をかけるのは、資金が十分にできてから(次の章)
- 牝馬が高齢になったら(繁殖は20歳まで)、次の世代の牝馬を早めに用意する。売った牝馬が引退して買い戻しの打診が来たら、成績の良い牝馬は迎え入れて牝系を育てる
- お気に入り(★)を付けた馬の活躍は、年末ニュースでまとめて振り返れる
12. 資金に余裕ができたら:勝負のかけ方
生き残るだけなら、安価な実力種牡馬と即売会の組み合わせで十分です。でも、このゲームの醍醐味は、自分の牧場からG1馬を出すことにあります。そのためには、どこかで勝負に出る必要があります。勝負をかけるときの目安を紹介します。
- 一発払いは「3回外れても大丈夫」な範囲で:1,000万円以上の種牡馬は、3回とも不受胎になっても純資産がプラスに残る範囲で使う
- 勝負は良い母だけ:名牝系の牝馬や、産駒の成績が良い牝馬にだけ高い種牡馬を付け、ほかの牝馬は堅実な種付けを続ける
- 新種牡馬は1頭ずつ試す:産駒がデビューするまで評価は定まらない。複数の牝馬に同じ新種牡馬を付けない
- 配合理論で期待値を上げる:相性S・Aや良血配合は成功しやすく、一発配合やジャックポット配合はまれに大物が出る。高い種付けほど、配合の評価もよく見る
- 売り先を選ぶ:高い評価が見込める馬は、選抜やセレブセールで有力なバイヤーの目に留まるチャンスがある。ただし審査と参加費のリスクも大きい
堅実に稼ぎ、余裕の範囲で勝負する。この繰り返しが、牧場を潰さずにG1馬を目指すいちばんの近道です。
13. よくある質問
Q. 繁殖牝馬は何頭から始めるのがいいですか?
A. 検証では、母系の評価が高い牝馬を1頭(1,500万円以内)から始める方針が最も成績が良く、10年後の純資産の中央値は約1億5,400万円でした。安い牝馬を2頭そろえる方針の、およそ1.6〜2.8倍です。ただし1頭だと外れの年が響くので、資金に余裕ができたら2頭目を迎えましょう。
Q. 生まれた牝馬は売ったほうがいいですか?
A. 良血の母から生まれた牝馬は、1歳6月にパメラHCへ申し込むのがおすすめです。採用されれば一度売却されますが、引退後に繁殖牝馬として牧場へ戻ってきます。検証では、15年目の純資産が牝馬も売る方針の約1.9倍になりました。目先の売上は少し減るので、資金に余裕がないときは売って現金を作るのも手です。
Q. 1年目から赤字ですが、失敗していますか?
A. いいえ。最初の売上は早くても1年半後なので、最初の2〜4年の赤字は普通です。最も成績の良かったプレイでも、最初の2年は赤字で、現金が一度マイナスになりました。純資産がプラスを保っていれば大丈夫です。
Q. 現金がマイナスになりました。すぐに馬を売るべきですか?
A. 純資産がプラスなら、ゲームは続きます。まずは高い種付けを止めるなど、この先の支出を減らすことを優先しましょう。馬を売っても純資産は増えないので、売るなら維持費の削減につながる馬から整理します。
Q. 人気種牡馬はいつから使えばいいですか?
A. 目安は、「その種付料を3回払っても純資産が十分に残る」くらいの余裕ができてからです。一発払いは不受胎でも返金されないので、資金の谷を越えてからにしましょう。
Q. 育成してから売るのは損ですか?
A. 1頭ごとには、高く売れることが多い売り方です。ただし、最初の売上が3年以上先になるので、その間の資金が必要です。序盤は即売会などで資金を作り、余裕ができてから一部の馬で試すのがおすすめです。
Q. 一度ゲームオーバーになったら、やり直せますか?
A. はい。メニューの「ニューゲーム」から、何度でも新しく始められます。初期の種牡馬は毎回ランダムに作られるので、ゲームごとに違う展開を楽しめます。ゲームオーバー後も、それまでの生産記録や収支は閲覧できます。
まとめ:破綻の型を知れば、牧場は潰れない
このゲームの破綻は、ほとんどが「売上が入る前に、お金を使いすぎる」ことで起こります。一発払いの連打、新種牡馬への全賭け、無料種牡馬での量産、育成後売却の資金切れ、牝馬への使いすぎ……。どれも、資金の谷の深さを見誤ったことが原因です。
逆に、良血の牝馬1頭から始め、種付料500万円前後の実績ある種牡馬で値段の付く馬を作り、資金の谷を越えてから増やしていけば、牧場は着実に大きくなります。まずは10年、牧場を生き残らせることを目標に、遊んでみてください。
制作者情報・ご意見募集
競走馬生産牧場シミュレータは、takenokolabが制作しています。遊んでみた感想、不具合の報告、ほしい機能など、ご意見をお待ちしています。ゲーム内のメニュー「ご意見・制作者情報」からもメールを送れます。
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※本記事の数字は、バージョン1時点で作者が行った検証プレイの一例です。ゲームは毎回ランダムなので、同じ方針でも結果は変わります。登場する馬・人物・団体はすべて架空です。

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