不採用モデル研究ノート #2 決まり手で学習を絞った「アナ吉」候補が負けた理由

連載2回目は、穴専門モデル「アナ吉」を作ろうとした話です。

アイデア

競艇の荒れるレースは、たいてい1号艇の逃げが決まらなかったレースです。外の艇が「まくり」「差し」「まくり差し」で勝つと、配当が跳ねます。

そこで考えました。

逃げで決まったレースや、事故・フライングがあったレースを外し、まくり・差し・まくり差しで決まったレースだけで学習させれば、「攻めが決まる形」に強いモデルができるのではないか。

TAKENOKO BOAT の穴モデル(ちょい穴おやじ・一攫千金・んほぉおお)は、「配当の帯」で学習するレースを選んでいます。これを「決まり手」で選ぶ版に変えた、というのがアナ吉候補です。

決まり手はレースが終わるまでわからないので、学習するレースを選ぶためだけに使い、予想の材料には入れていません。予想するときは、決まり手がわからないまま全レースに当てます。

結果:荒れたレースで、既存モデルに届かなかった

学習できたのは全体の約37%のレースでした。条件をそろえて、既存モデルと比べました(荒れ予報 L4・L5 のレース、点数は2024〜2025年で選び2026年で確認)。

モデル2024〜25年2026年
一攫千金79.4%77.9%
アナ吉候補73.7%76.4%
ちょい穴おやじ77.1%76.1%
本命 Champion75.9%73.0%

2026年だけなら中くらいですが、選ぶための期間(2024〜2025年)では最下位でした。当たる割合も大きく下がり、40点買っても的中は30%程度(既存モデルは60〜74%)でした。

なぜ負けたのか

本当に知りたいのは「得意なはずのレースで強いのか」です。そこで、実際にまくり・差しで決まったレースだけに絞り、正解の目がモデルの予想の中で何番目にあったかを調べました。

モデル攻めで決まったレース逃げなどで決まったレース
既存の4モデル31〜32番目10〜30番目
アナ吉候補40番目103番目

得意なはずの攻め決着でも、アナ吉候補は既存モデルより正解を下に置いていました。逃げで決まったレースでは103番目で、ほぼ当たりません。

決まり手で学習データを絞っても、「攻めが決まる形」をうまく覚えたわけではありませんでした。学習データが4割弱に減った分だけ、かえって不利になった、というのが実態です。

わかったこと

  • 決まり手で学習するレースを選んでも、穴に強いモデルにはならなかった
  • 事前に決まり手を知っていたと仮定しても勝てないので、「逃げそうかどうかを見積もって切り替える」方式にしても見込みは薄い
  • 学習データを減らすと、それだけで不利になる

アナ吉はまだ登場していません。次回は、決まり手ではなく「直前情報」に手がかりを探した話です。


TAKENOKO BOAT の予想とモデルの一覧は TAKENOKO BOAT と モデル解説 にあります。

この記事の数字は、過去のレース(主に2024年1月〜2026年8月)を、学習に使っていない期間で計算し直したものです。実際の運用成績ではありません。舟券の購入はご自身の判断と責任でお願いします。

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